2011年6月22日水曜日

「ブラックスワン」良い映画でした。



子供に勧められて夫婦で「ブラックスワン」を見てきました。
久々に何か良い映画を見た。
という充実感で一杯になりました。
この「ブラックスワン」は、
ダーレン・アロノフスキーが監督なのですが、
この監督2008年にはミッキーロークの「レスラー」制作しています。
両作品に共通しているのは、
人間の心の動きを緻密に表現していると言う事です。
バレーとプロレスというのは対局の、
エンターテーメントの様に言われますが、
ダーレン・アロノフスキー監督はもともと、
この両作品を一つの企画と考えていたそうです。

両方を見て感じるのは人間の弱さです。
「レスラー」も、とっても良い作品でしたが、
この「ブラックスワン」も感動的な作品でした。

これより先ネタバレ有り。
ニナ役の(ナタリー・ポートマン)は、
ニューヨークのある一流バレエ団に所属し、
彼女は人生の全てをバレエに捧る日々を送っています。
一緒に住む母親のエリカは元ダンサーで、
今では絵画を描く日々を送っているが、
自分が果たせなかったバレリーナとしての夢をニナに託し、
彼女に対して過剰な愛情を注いでいます。
ニナの所属するバレエ団のフランス人監督トマスは、
新作のプリマ(主役)を選ぼうとしていました。
トマスの「白鳥の湖」の主役は、
純真で無垢な「ホワイト・スワン」と、
官能的で邪悪な「ブラック・スワン」の二役を一人で踊るため、
相反することがらをひとりで表現する実力が必要です。
その大役に仲間を押しのけてニナが抜擢されるのですが。
この大役を演じきる為に、彼女の精神的な葛藤が始まります。
監督トマスから彼女の几帳面でまじめな性格から、
観客を性的に魅了する情熱が伝わらないと、指摘されます。
それを克服する為には性的な歓びを追求する事が必要だと迫られ、
ニナは精神的な疲れから幻覚や妄想を見る様になります。

激しいプレッシャーや嫉妬。新しい挑戦の中での苦しみ。
彼女の押しつぶされそうな心の葛藤の中で、
彼女か掴んだスタンディングオベーション。
喝采に包まれた彼女が真っ赤な血で染まっていくラストは、
本当にいろいろな事を考えさせます。

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