B・ピットとS・ペンの初の競演で、
今年のカンヌ国際映画祭の最高賞パルムドールの、
栄冠に輝いたツリー・オブ・ライフ。
監督のテレンス・マリックの映像作家としての想いを、
あますところなく表現しつくした作品なんだと思います。
主演のB・ピットがテレンスのフアンで、
彼がこの作品をプロデュースしています。
舞台は50年代のアメリカ南部の街で、
三人の息子と妻に厳格に接する父親と家族を描きながら、
その家族を題材にして、
地球の歴史や生命の進化までを繋げる映像美で、
生きるとは何か、命とは何か、遺伝子とは何かを、
スメタナの「わが祖国」をはじめとする名曲が、
共鳴しあいながら僕たちに問いかけてきます。
平凡な日常の中で僕たちが積み重ねていく、
生きると言う行為の中には命と言う奇跡が有り。
その奇跡と裏腹に、
退屈で平凡な毎日があり、
そんな生活の中で、親の想いや、家族への想いを、
遺伝子レベルでも、生活の中でも、受け継いでいきます。
そんな僕たちの奇跡の様な「命の繋がり」を、
描いている壮大な作品でした。
僕たちが毎日繰り返すくだらない冗談や、
下品な行為や、積み重ねていく努力や、家族への愛情も、
この地球と言う宇宙の中の奇跡の様な存在の中で、
僕たちが経験できる幻の様な儚い記憶と時間であり、
それがいつか泡の用に消えてしまう様な物でも、
この瞬間がいかに大切な物なのかを気づかせてくれました。
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