竹鶴の世界的な評価を支えているのは、
余市とこの宮城峡です。
余市が潮風をフレーバーにしたモルトなら、
宮城峡は森をフレーバーにしたモルトです。
この対照的な二つのモルトが合わさってあの竹鶴が、
出来上がっていると思うと、
なるほどと、思わず深く頷いてしまいます。
宮城峡もディスティラーに評価が高く、
ここ数年毎年評価が上がり、
あのサントリーの白州さえとれていない、
12年物が2010年にISCで金賞を受賞しました。
宮城峡はよく白州と比較されますが、
華やかで洋風の柑橘系のフルーティさの白州と、
日本的な梨とか林檎を感じさせる和風の宮城峡、
そんな対比が飲み比べてみるととても面白いです。
宮城峡蒸留所は宮城の森の中にあります。
新川川をマザーウォーターとして、
深い森の中でゆっくりと育ってきたシングルモルトです。
蒸留所建設が1969年なのでちょうど40年を超えて、
確かな実力を発揮してきたと言えると思います。
宮城峡蒸留所建設が決まったいきさつは、
竹鶴正孝が新川川の水で「ブラックニッカ」の、
水割りを飲んで即座に、
蒸留所建設の決断をしたと言われています。
蒸留器の方向性も、
余市の石炭による直火炊き蒸留ではなく、
間接蒸留を行なっている事で、
より柔らかく、華やかな、宮城峡ならではのモルトを、
生み出しているのだと思います。
ジャパニーズウィスキーはドンドン美味しくなっています。
でもあの震災で蒸留所は大丈夫なのかなと心配して、
ホームページを見たら被害は軽微で心配はないそうです。
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