2011年12月3日土曜日

飛び散った放射能は東電の物ではない。


11月24日に掲載された朝日新聞の記事です。
記事は写真をクリックすると大きくなります。

福島原発の水素爆発で飛びちった放射能は、
誰の物かと言う裁判が行われた。

原告は二本松市の「サンフィルード二本松ゴルフ倶楽部」で、
東京電力に汚染の除去を求めて、
仮処分を東京地裁に申し立てた。
事故後のゴルフコースからは、
毎時2~3μシーベルト高い放射能線量が出ているので、
営業に障害が出ているので、
東電が責任を持って除染しろと言う極めて真っ当な言い分だ。

そして東電の言い分が、
放射能は無主物で霧や海で泳ぐ魚の様な物で、
誰の物でもないという言い分が通り10/30日に、
裁判所は東電の除染を求めたゴルフ場の訴えを退けた。

もっともとずいぶん前から飛散した放射能瓦礫は、
東電に返そうと言う様な話はネット上では沢山あった。

でも、そうゆう意見に対して、
僕自身は荒唐無稽の様な印象を持っていた。

でもこの記事を読んでいると、
原告の言い分の方が極めて妥当の様な気がしてくる。

それは今までは放射能汚染の範囲が、
膨大でキチンとモノを筋道をつけて考えることが、
できなかったのだと思う。
範囲を限定して小さな所で考えると、
今回の放射能汚染の本質が見えてくる様な気がする。

飛散した放射能は霧や空気の様な無主物では断じてないと思う。
この放射能は原子力発電で彼らが利益を得る為に、
自分達で作り出していた物なんだから、
あくまでも東京電力の所有物だと言う解釈が正しいと思う。

昔の公害の裁判の判例はどうなっているのだろう。

仮に今まで原発のコストの中で、
爆発が起きた時の放射能の所有者を法律で明記されていないなら、
以後は原子炉を管理をしている、
事業者の所有物であると明確に定めて欲しい。
そして地震や津波やありとあらゆる安全基準を入れた上で、
火力や他の電力と比べて原発のコストは、
本当に安いエネルギーなのかを議論して欲しいと思う。

爆発時にまき散らした汚染物を回収できないなら、
そんな企業が原発を管理する事自体が間違っていると思う。

まして除染に対して東電が除染事業で利益を得るなんて、
絶対におかしい事だと国民全員が改めて認識するべきだと思う。

自分がまき散らしたゴミを片付けるのにお金を獲るなんて、
まるで子供の理屈の様にしか聞こえない。
除染事業に参入しない矜持は最低限持つべきだと思う。

自分が責任を持って管理していた所有物から、
天災にしろ飛散した汚染物を自分で片付ける事に、
報酬をもらう企業があるとしたら国民全員を敵に回す事になる。

現在、東電の行なおうとしている事故処理の矛盾に、
僕達は早く気づくべきだと思う。
そして今回起きた事故に対する東電の責任を、
もっと明確にするべきだと思う。

間違っても税金で肩代わりしたり、
電気代に上乗せする事を安易に認めたら、
この様な原発事故は必ずまた起きる。

(FBフレンドより抜粋転載)